2014年4月1日から、消費税が上がる。
なにやら、すべての物価が約3%上がるかのような雰囲気だが、ほんとうにそうなるのだろうか?
少し考えてみる。
1 事業者が買う(仕入れる)物価は上がるのか?
事業者は、確定申告で消費税を納税する。納税額は、売上の5/105から8/108に変わる。消費税の負担は売上に比例するのである。
そして、仕入れ時に払った仮払消費税は、確定申告時に差し引く。これは設備投資により仮払消費税を払う場合も同じである。仮払消費税がいくらであっても、納税額には関係ないのである。だから、事業者にとっては、仕入れの本体価格さえ変わらなければ、いつ仕入れるかは損益には関係ないのである。損益に影響するのは、売上高であるので、いかに消費税を販売価格に転嫁するかが問題である。
こう考えると、事業者による駆け込み需要は、(経営者が勘違いしてない限り)ありえないことがわかる。よって、事業者物価は、直接は影響を受けないであろうと推測できる。
ただし、最終需要の増減を受けて、本体価格が変わる可能性はある。
2 4月1日に、綺麗に価格が上がるか?
公共料金のたぐいは上がる。制度上、価格が変動しようがないので、法の規定を踏まえ、粛々と価格が上がる。
これには駆け込み需要が発生する。定期券がよい例である。
しかし、市場価格があるものは、そうとは限らない。
消費税が上がったからといって、総需要が増えるわけではない。価格は需要と供給で決まる以上、4月1日に、綺麗に価格があがるはずがない。
むしろ、3月末は、「駆けこみ需要」という、需要の増加で価格が上がり、4月になると「反動減」という需要の減少で価格が下がる可能性もある。
現時点では、実際にどうなるかは予測に過ぎないが、 このへんのことは、だれかがカカクコムあたりのでデータを事後的に分析して、あきらかにしてくれるのではないかと思う。
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